田布施のお田植踊り

毎年4月29日に、金峰町尾下の金峰神社遥拝所(尾下南方神社境内)に、7集落の棒踊り系芸能が奉納されます。今日は、2年ぶりに拝見しました。
キチッキチッとメリハリ付けた踊り、ゆったり豪気に踊るもの、各集落で踊りの個性が違います。金峰山遥拝所への奉納している隣では、その前の組が南方神社へ奉納しています。大変賑やか。その競演を、桟敷席から集落の皆さんが声援しています。サノボイ(田植え上がり)の楽しいひと時でした。
田布施のお田植踊り
●調査日:2017年4月29日(毎年4月29日)午前10時から
●場所:鹿児島県南さつま市金峰町尾下 金峰神社遥拝所(尾下南方神社境内)

〔今年の聞き書きと実測〕
〇今年のスケジュール
午前10時に神社集合。祭典、踊り順の予備抽選(引く順番を決める)。
集落ごとに茣蓙を引いて、腹ごしらえ。
午前11時から踊り順の本抽選。そのあとすぐに7集落が順に金峰神社→南方神社の順に奉納。
踊り終わった順に木花館に移動。12時頃から木花館で披露。ボートピアでも踊る。そのあと、各集落に戻って踊る。尾下は、田布施神社にも奉納する。

〇高橋
・16日から連日練習着てきた。
・この踊りを踊るのは、「サノボイ」という田植え上がりのお祭り。雨乞いの意味でもある。神様が下りていて、神様がのぼて行くときに、サァーサァーという掛け声で送る。神様に感謝して、豊作を願う。
・踊り子は、二才踊りが8人(4人がらみ×2組)、三才(さんぜ)踊りは9人。三才踊りは本当は12人(6人×2組)。
・今年は、笹の鈴に、馬具の金輪をつけてみた。高橋は錫杖は昔から用いなかった。
・手に持つ「奉踊…」と書いたのは、ホコと呼ぶ。書く文句は、昔から同じ。長い竹竿の削りかけはマトイと呼ぶ。昔は各集落で長さを競ったものだ。今はトラックで運ぶので、そうしたことは言わない。

〇大野上馬場
実測:ジャリン(ザリン)の長さ45センチメートル。白木に、削りかけ状に垂らした紅色の色紙を上と中ほどの2か所につけ、針金に古銭?・五円玉(5つ見えた)や鈴(2つ見えた)がつけてある。
金山踊りのジャリン(左)と刀

上馬場金山踊り
→参考:金峰町のお田植踊り