2014年1月3日

日置市の太鼓踊り

毎年、妙円寺詣り前日には、伊集院町徳重神社の境内で、たくさんの郷土芸能が奉納されます。一通り整理ができましたので、ここで日置市の太鼓踊りを俯瞰してみたいと思います。

●伊集院町徳重大バラ太鼓踊り(いじゅういんちょう・とくしげ・う・バラ - )

バラ(丸口箕のことで、農具の一つ)を張り合わせた大きな太鼓を叩き、勇壮に踊る太鼓踊りです。
伊集院町徳重大バラ太鼓踊り

●大田太鼓踊り(伊集院町)

城攻めの様子を踊りにしたと言われ、「道行き」から「総舞攻め」まで15の場面で構成されています。腰に長い木刀を指しているのが特徴です。
大田太鼓踊り

●伊作田踊り(東市来町・いざくだ)

伊作田地区で3年に1度踊られる太鼓踊り系芸能です。室町時代の伊作田城主伊作田殿を慰霊し、豊作・豊漁を願うものとされています。
伊作田踊り

●吉利太鼓踊り(日吉町・よしとし)

色紙の飾りを付けた4メートルの矢旗を背負って踊る勇壮な太鼓踊りです。虫送りの意味があり、豊作祈願の踊りです。
吉利太鼓踊り(北区)

●伊作太鼓踊り(吹上町・いざく)

背中に大きな唐団扇(とう うちわ)を背負って踊る、勇壮な太鼓踊りです。
伊作太鼓踊り

●まとめ

  徳重大バラ太鼓踊り 大田太鼓踊り 伊作田踊り 吉利太鼓踊り 伊作太鼓踊り
概要 元は7/23日吉神社と徳重神社 元は旧6/12神明神社 元は旧7/1伊作田殿墓前 新8/23吉利南方神社 新8/28伊作南方神社
構成・隊形 鉦10・入れ鼓4・大太鼓10
二重円陣が基本。マクリも。
鉦8・入れ鼓2・大太鼓15
縦列が基本。
庄屋ドン1、踊り子(鉦5・入れ鼓2)、中入り20・薙刀10、大太鼓18。三重円陣。 鉦2・入れ鼓2・大太鼓20
二重円陣が基本。
鉦2・入れ鼓2・大太鼓24
二重円陣が基本。
白衣・陣羽織・陣笠、鉦・撞木 白衣・陣羽織・陣笠、鉦・撞木 男物着物・鶏羽笠、鉦・撞木 紺の着物・花笠、鉦・撞木 紺の着物・花笠、鉦・撞木
入れ鼓 振袖・花笠、小太鼓・桴 浴衣・花笠、小太鼓・桴 女物着物・鶏羽笠、小太鼓・桴 緑・青の着物・花笠、小太鼓・桴 朱の着物・花笠、小太鼓・桴
大太鼓 白衣・鉢巻。一人のみ巨大な幟旗を背負う。太鼓(127cm)・桴(70cmユスノキの枝) 白衣・模造兜・木刀差し。
矢旗(白紙のシベ束)
太鼓・桴(40cmムベ)
白衣・菅笠。
矢旗(色紙と鶏羽飾り)
太鼓・桴(50cmワラ)
白衣・鉢巻
矢旗(色紙・鶏羽飾り)
太鼓・桴(42cmムベ)
白衣・鉢巻
矢旗(唐団扇)
太鼓・桴(40cmムベ)
歌い手 中入りが歌う。「サバエ(稲虫サベ)」「サネモイドン(斎藤実盛殿)」など 外と中の円陣の間に入る。保存会の法被姿。 外と中の円陣の間に入る。保存会の法被姿。
由来・意義 御霊信仰・虫送り。
(島津義弘の御霊を慰める)
城攻めの様子を踊りにした。「道行き」から「総舞攻め」まで15場 御霊信仰・虫送り。(伊作田兵部太夫道材の御霊を慰める) 虫送り。 虫送り。
大田太鼓踊りや伊作田踊りは多人数で構成が複雑ですが、いずれも、虫送り→豊作祈願の踊りであることがわかります。徳重大バラ太鼓踊りや伊作田踊りのように、地域の偉人の御霊を慰め、その力にあやかって害虫退散を願う伝承も聞かれます。
日置市の太鼓踊りは、夏の暑い時期に、しなりのある長い桴で太鼓をたたき、稲の害虫の退散を願う踊りであると言えるようです。