「加世田の水車カラクリ」人形制作が始まりました

水車カラクリ保存会、本年度のウッタチ会(初会合)に呼ばれました。保存会には、竹田神社の氏子の皆さんが名を連ねていますが、実際の人形制作に携わるのは5名の会員だそうです。

今日はまず、役員さんで演目選び。一昨年、口蹄疫の影響で積極的な宣伝を自粛した「つるのおんがし」を再演するか、やはり伝統を引き継いで武者人形にするか、いろいろな案が出ました。最終的に、10年前にも披露した島津忠良(日新公)の別府城攻めと決まりました。

演目が決まると、人形配置の検討です。 馬上の武者、手綱引きの武者、山伏、この3体の人形を回転台(トンボ)に据えることになりました。回転台の重心のバランスが一苦労だそうです。
ほかに武者人形2体を舞台に固定し、今年は合計で5体の人形を作り直すことになりました。その他背景の書割、解説案内板なども制作します。

人形は、頭・銅・手・足のパーツに分かれ、以前使ったものを残してあるので、演目に沿って、今年使うパーツを選んでいきました。それぞれのパーツを補強、塗り直して、それを組み合わせます。顔だけ見ると昨年と同じものでも、採り物の違いや動きの違いを出すため、手・足は別のものを使います。もちろん頭も化粧直しをします。馬の人形も4体の作り置きがあり、高くいななく姿、今にも走りだしそうな馬、様々です。演目にそって、武者人形との組み合わせで、使用する馬を変えます。

来週から、週4日、朝9時から夕方4時ごろまで、竹田神社参集所の作業場で、連日作業が続くそうです。制作者が高齢化する中、世代交代も図っていかなければならず、伝統行事を続けていくのも大変だという話でした。
加世田の水車カラクリは7月22日から、竹田神社前の益山用水路で披露されます。

→解説:加世田の水車カラクリ - 鹿児島祭りの森




2003年人形制作風景