門松のバリエーション

2012年のお正月を飾る、南さつま市内の門松を見て回りました。一番気になったのは、笠沙町片浦公民館の「竹無し門松」。
笠沙町片浦の「竹無し」門松
鹿児島でよく見かけるのは、斜めに切った三本の竹を芯にして、松・ユズリハ・ナンテンなどを飾った門松です。最近はキャベツのような葉牡丹も、門松に彩りを添えていますね。ところが片浦のものは、芯になる太い竹がなく、飾りの一つとして笹が入っていました。よく考えれば門松に一番大切なのは竹ではなく「松」です。それに気づいて歩いてみると、同じ笠沙町の大当・小浦でも、竹無し門松をいくつか見ることができました(笹に見えるのは、本当はコサンダケ(ホテイチク)という竹です)。

今日の門松調査でもう一つ興味深かったのは、土台の部分のバリエーション。オーソドックスに浜砂を木や竹、コモで巻いてあるもののほか、植木鉢に生け花のような飾ったものや、コンクリートブロックの穴に差したもの、水道管にも使う塩ビ管に差したものなど多彩な門松を見ました。大当や小浦など、急斜面に家並が続くムラで、ブロック製が多いように思います。このお正月は門松探検に、もう少し歩いてみようと思いました。
ブロックに差した門松(大当)
土台のない門松(小浦)
植木鉢に行けた門松(小浦)
門松カード(小浦公民館)