坊津の十五夜

7日に平原の十五夜茅下ろし習俗「茅カル」を見てきました。



「カラウ」は鹿児島弁で背負う・担ぐという意味です。
カヤカルは、十五夜綱の材料となる茅の俵を、集積場から綱ない会場の公民館まで、背負って運ぶ行事です。俵状の茅(カヤの苞の中に藁をつめて、背負い縄を付けてある)に、飾りとしてハギ・ホウライチク・トッカ(オオススキ)などを差します。高さは6メートルにもなり、重すぎて泣き出す子供もありました。遠くから見ると、お月見の時のお飾りにそっくりで、人間十五夜飾りです。
上之坊の十五夜火とぼしや十五夜お月様作りは人出が多いのですが、平原は落ち着いた雰囲気です。カメラマンさんが数人来ていましたが、研究者は私だけでした。真っ暗でビデオ撮影もままならないのですが、これが本来の十五夜行事ですね。
→YouTube「十五夜茅カル
→解説「坊津の十五夜 - 鹿児島祭りの森

●調査地:南さつま市坊津町大字泊 平原集落
●調査日:2011年9月7日(旧暦八月十五夜の4日前)

10日はビデオを撮り漏らしていた鳥越に行ったのですが、直前に集落で人家火災が発生し、「火とぼし・手つなっご・ドントゼ」の行事は中止になりました。11日の南日本新聞に上之坊の火とぼしが載っていましたので、そちらは実施されたようです。

今年2011年は、9月12日(月)が十五夜本番。
  • 坊津町上之坊:午後7時ごろから十五夜綱引・お月様作り
  • 坊津町鳥越:午後6時ごろから十五夜踊り・綱引き
  • 坊津町泊:午後7時ごろから十五夜踊り(踊り壊し)・綱引き・綱流し
  • 坊津町平原:午後7時半ごろから十五夜踊り・相撲・綱引き