2010年8月17日

久志盆踊り

坊津町久志の盆踊り(太鼓踊り)を調査しました。
→YouTube「坊津町久志盆踊り
●調査地:鹿児島県南さつま市坊津町久志九玉神社(くし・くだまじんじゃ)
●調査日:2010年8月15日 午前8時頃から。
(踊りは、午前7時から仁田川公民館を出発、九玉神社には午前8時前に到着。その後も久志区内の各集落を回り、一日中踊る)。
この盆踊りは、太鼓踊りの一種です。
しかし、南薩各地の太鼓踊りと同様に、太鼓はほとんど叩きません。バチで太鼓をなでるような仕種をして、しなを作って踊ります。
一方、鉦の音が、境内に厳かに響き渡ります。いわゆる念仏踊り系の太鼓踊りで、正しく盆の踊りにふさわしい郷土芸能です。
一風変わっていると思ったのは、歌い手の方が、鉦の音のリズムも「チンチンカンカン…」と唄いあげていることでした。後で尋ねると、練習期間も短いので、踊り子にリズムを思い出してもらうために、唄っているとのこと。2週間の練習ですが、実際にはお盆で帰省した社会人にもぶっつけ本番で踊ってもらうそうです。
もう一つ気になったのは、踊り子の陣形でした。南薩では、踊りの中心には鉦2人+小太鼓2人=4人というのをよく見ます。しかし、久志では小太鼓の「入り鼓」は1人。中心には3人だけの形態です。この日、調査に訪れていた鹿児島民俗学会代表幹事の所崎平先生によれば、三島村黒島の盆踊り(太鼓踊り)に似ていると仰っていました。
私は、この陣形や衣装、それに歌詞のことを考え合わせると、南薩→久志→黒島という文化の流れがあるように感じました。