市来の七夕踊

月遅れの七夕に行われる太鼓踊りです。先払いには虎や牛などの巨大な張子が登場します。国指定重要無形民俗文化財。

写真帖:2006市来七夕踊り

2011年解説追記:市来の七夕踊り - 鹿児島祭りの森

猛暑の中,張子や行列,太鼓踊り踊り子隊の皆さんは,それはそれは大変なことでしょう。「これは国の文化財だから絶対やめられんぞー」と虎捕りのおじさんが叫んでいました。

踊り場で,七夕踊り保存会発行の「速報七夕踊り・号外」というA2判を二つ折りにした会誌を頂きました。実にいきいきとしたリーフレットです。祭りの由来や行事の詳しい内容はもちろん,参加者・役員のお名前を一人ひとり紹介してあります。それぞれが地域・踊りを誇りに思い,困難な中,伝統行事をどうしても続けていきたい。そうした意気込みが,見学する私たちにも伝わりました。すばらしい伝統行事・郷土芸能は各地にありますが,さすが文化財指定されているだけあるなあと思いました。

市来七夕踊りの詳しい解説は別のサイトに譲るとして,行列の順序だけ紹介しておきます。

【行列順序】
①ツクイモン(作り物=張子):鹿・虎・牛(今年は2頭)・鶴
②行列モン:大名行列(馬簾振りほか)・琉球王踊り・長刀踊り
③太鼓踊り

【お祭りメモ】
それぞれの役目は集落別に分担が決まっており,総勢200名が参加するそうです。太鼓踊りは秀吉の朝鮮出兵後に始まり,江戸時代に大里地区の新田開発を祝って七夕に踊った。そうしたいわれがあるそうです。「速報七夕踊り・号外」によれば,今年はその時から数えて322回目の七夕。太鼓踊り自体はゆったりとしたテンポの念仏踊り系に感じられました。ツクイモンの鹿と虎は大暴れするので,写真撮影には十分注意が必要です。私も後ろからグイと突かれました(笑)。

【日にち】
毎年新暦8月7日に近い日曜日(月遅れの七夕行事として)

【時間・場所】
午前8時 いちき串木野市大里地区の中福良(なかふくら)
午前10時 同地区の門前(もんぜん)
午後3時 同地区の払山(はらいやま)